内視鏡室で働いてみない?

メリットや魅力が多い内視鏡室で働いてみよう!

内視鏡室看護師が前処置で説明・確認すること

内視鏡室における看護師の仕事はさまざまです。なかでも患者の介助は看護師の重要な役割です。前処置看護のポイントをおさえて、患者に安心して検査や治療を受けてもらえるように努めましょう。

前処置とは、内視鏡検査や治療前に行われるための処置です。検査部位を見やすくしたり、検査や治療をしやすくするために行います。まず、前処置に必要なのは患者の絶食です。食事摂取後、胃を通過するのにかかる時間は3~6時間。ですから、検査前最低6時間は食事ができません。たとえば、上部消化管検査の場合は、前日21時以降の絶食、当日も朝から絶食して胃、食道、十二指腸を空にする必要があります。下部消化管の検査の場合は2、3日前から低残渣食に切り替える必要があり、前日は21時に下剤を内服し絶食、当日も朝から絶食して、経口腸管洗浄剤を内服することが必要です。検査、治療する部位により指示が違うので、看護師は、患者へ正確かつ丁寧に説明します。水分摂取についても説明が必要です。特に高齢者の場合は脱水の危険があるため、飲水できることを伝えなければなりません。

検査、治療の当日は、患者が医師の指示を守り、検査、治療が行える状態か確認します。抗血栓薬を服用している患者は、医師の指示に従って休薬しているかも確認しましょう。ワルファリンを内服している場合は、事前にプロトロンビン時間のチェックをし、生検可能か確認します。誤飲を防ぐため義歯などの装着の有無もチェックします。高周波電流を使用する際、火傷の原因になるので、ピアスや眼鏡などを外してもらいます。前処置だけでもこれだけ確認、説明事項があります。

看護師が内視鏡室で働くメリットや魅力

内視鏡室で働くことにはどんなメリットや魅力があるのでしょうか?これから内視鏡室に移動したい看護師、内視鏡室に興味のある看護師は、魅力やメリットを知ると、モチベーションが上がり、内視鏡室を目指したいという気持ちが高まるでしょう。

内視鏡室で働く看護師にとって大きなメリットになるのは、「消化器内視鏡学会専門医の指導の下で2年以上働くと消化器内視鏡技師の受験資格に申請できる」ことです。優秀な消化器内視鏡技師は、内視鏡室のチームの要(かなめ)となる存在です。より高いレベルで内視鏡検査、治療のマネジメントを行えます。資格を取得すれば別途手当てがつくこともあり、年収アップにもつながります。また、資格があると転職にも有利です。今の職場環境よりも条件のよい職場に転職できるチャンスが広がります。求人サイトを見ると、病棟、外来求人よりも、内視鏡室勤務の消化器内視鏡技師の免許を取得している人の方が、条件がよく、高収入のところに採用されやすいです。専門性の高い消化器内視鏡技師を採用したいと思っている病院、医療施設は非常に多いです。

もうひとつの魅力、メリットは「残業が少ない・夜勤がない」ことです。予約制で検査時間、検査件数が決められているので、残業が少ない、ほぼない病院、夜勤がないクリニックが多いです。育児中の人や、パートナーとの時間を大事にしたい人、プライベートを大切にしたい看護師にとって残業が少ないことは大きなメリットでしょう。そのほか、内視鏡室で働く魅力を知りたい方は<内視鏡室ナースのお仕事>もぜひ併せてご覧ください。